vol. 402

2017.11.15

「オツな趣味が欲しい」女性に贈るちょっぴりディープな今週の1本【連載:ふらり~女の夕べ】

タグ:

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
NO残業デーは劇場で“非日常”な体験を。
ふらり~女の夕べ

プレミアムフライデーに、NO残業デー。働き方改革が進み、プライベートタイムは増えたけど、一体その時間に何をする……? 会社を追われ、行き場をなくし街を彷徨うふらり~女たちへ、演劇コンシェルジュ横川良明がいま旬の演目をご紹介します。奥深き、演劇の世界に一歩足を踏み入れてみませんか?

横川良明
演劇ライター・演劇コンシェルジュ 横川良明
1983年生まれ。関西大学社会学部卒業。ダメ営業マンを経て、2011年、フリーライターに転身。取材対象は上場企業の会長からごく普通の会社員、小劇場の俳優にYouTuberまで多種多彩。年間観劇数はおよそ120本。『ゲキオシ!』編集長


ふらり~女のみなさーん、「小劇場」って行ったことありますか?

この質問に、「めっちゃ行くよ~」とお答えになる方がレア、というのは、よーく承知の上。
ある日突然始まったこの連載も4回目。そろそろ演劇をよりディープに楽しむためのナビゲートをしていければなと思います。

そこでみなさんにご紹介したいのが、小劇場演劇の面白さ。
が、しかし! 日頃から劇場に行く習慣のない方が「小劇場」と耳にしても、あんまりピンと来ないですよね。
「サブカルっぽい」「マニアック」「アングラな感じ」みたいなイメージを連想される方も多いでしょう。

そこは否定しません。
実際問題、「小劇場」に通う習慣がある人はごくわずか。物好きと言われても仕方ないかもしれません。

ですが、みんなが知らないからこそ、“自分だけがこの面白さを知っているというプレミア感”を持てるのもまた小劇場のオツなところ。
学生の頃、「ヴィレヴァンに通うのが好きでした!」「インディーズバンドの追っかけしてました!」「単館系の映画が好きでした!」という方は、小劇場演劇にハマる資質120%。今すぐ劇場へGOです。

そうでない方も、「何となーく最近テレビがつまらない」なんて感じていたら、知られざる注目スポットに行くつもりで、ぜひどうぞ。規制ばかりの昨今のテレビじゃ描けない、ディープな世界がそこに広がっています。

とは言うものの、いきなりコアすぎるのはさすがにハードル高すぎですよね。なので今回は小劇場入門編として、小劇場の良さを感じつつ、小劇場若葉マークの女子たちも楽しめるライトな1本をご紹介します。

それが、劇団6番シードの『D・ミリガンの客』です。

劇団6番シード『D・ミリガンの客』

D・ミリガン

Point1:D・ミリガンとは何者? 安ホテルを舞台にした大人の会話劇

舞台は、どこかの国の安ホテル。そこに、「D・ミリガン」という男に会うために、5人の客が訪れるところから物語は始まります。しかし、それぞれの話す「D・ミリガン」はまるで別人のよう。いったい本当の「D・ミリガン」はどんな男なのか。そして彼は現れるのか…というのが大筋のストーリー。

D・ミリガン
劇団6番シード『人生の大事な部分はガムテで止まっている』より

まずこの一風変わった設定がそそられますね。私たちが日頃見ているテレビドラマは、会社や学校が舞台だったり、日常の延長線上に題材を得ているものがほとんど。こうしたつくりこんだ特殊な世界観はそう多くありません。どちらかと言えば、ゴールデンタイムのドラマよりも深夜ドラマの方が好きという方は、小劇場にハマる可能性大。ホテルという限られた空間で、限られた人物が織りなす密室会話劇。思わず唸るようなテンポの良い台詞の応酬で、あっという間にあなたを別世界に引きこんでくれるはず。

Point2:すべての台詞を聞き逃すな! 緻密な伏線が張り巡らされたミステリッシュコメディ

劇団6番シードの代表であり、脚本・演出を務める松本陽一の持ち味は、スピード感のある会話と、よく練り込まれたストーリーテリング。登場人物のほんの何気ない台詞や行動が、実は重要な鍵を握っていた…という驚きの展開も、松本陽一にかかればお手のもの。小説や映画でも、いわゆる「伏線」は物語を盛り上げる定番のテクニック。読者のみなさんの中にも巧妙に伏線が仕掛けられたお話が大好きという方も多いのでは。

D・ミリガン
劇団6番シード『ザ・ボイスアクター』より

この『D・ミリガンの客』は、ミステリッシュコメディと銘打つだけあって、そんな謎解き要素も満載。終盤にかけて展開が怒濤のごとく二転三転していく高揚感をたっぷり味わえます。映画『キサラギ』のような「ミステリー」×「コメディ」が好きな方には、全力でオススメです!

Point3:実力派揃いのキャスト陣。極近の距離で味わえる本物のお芝居をたっぷりと!

小劇場の魅力は、何と言っても役者が生でお芝居をしているのを、飛び散る汗まではっきり肉眼で捉えられる至近距離で楽しめること。その迫力と臨場感は、映像や大劇場では味わえません。今回の劇場となるシアターKASSAIは約100席前後の、The小劇場。満席になると少し狭く感じますが、そうやって人がひしめき合いながら、一緒に笑ったり泣いたりするのもまた小劇場の醍醐味。池袋駅から徒歩5分とアクセスも良いので、お仕事帰りにもピッタリです。

D・ミリガン
劇団6番シード『Life is Numbers』より
また、テレビドラマや映画を見ていると、よくキラリと光る脇役の方がいますよね。こうした役者のほとんどが、小劇場で鳴らした実力者たち。誤魔化しの効かない生の舞台で鍛えた演技力は本物です。この劇団6番シードにも腕に覚えのある役者たちがズラリ。初見の方にとっては知らない人ばかりかもしれませんが、逆に誰も知らない分、何の先入観もなく作品世界に入っていけるのも、小劇場の良さ。気づいたら、目の前で演じる役者が、その登場人物にしか見えなくなっているでしょう。

<公演詳細>

■あらすじ
ダウンタウンの路地裏にある安ホテル「ビリーブユー」
風変わりなオーナーとベルボーイ、このホテルに住み着いてるコールガールの元を訪れた5人の客達。彼らは皆ある男を待っていた。
「D・ミリガンに会わせてくれ」
それぞれ持参した手紙からD・ミリガンが何者なのかを推理し始める一同だったが、その内容はすべて食い違っていた…。

D・ミリガンは足長おじさん…。
D・ミリガンはやり手のビジネスマン…。
D・ミリガンは謎のブローカー…。
D・ミリガンは稀代の女たらし―
D・ミリガンは裏社会のボクサー―

D・ミリガンは…。

■脚本・演出
松本陽一

■出演
宇田川美樹/小沢和之/土屋兼久/椎名亜音/樋口靖洋/藤堂瞬/松田信行/扇田賢/松本陽一 他

■日程
2017年11月22日 (水) ~2017年12月5日 (火)

■会場
シアターKASSAI

>>公式サイト

連載『ふらり~女の夕べ』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman.type.jp/wt/feature/category/furariijyoをクリック

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Woman typeの最新情報をお届けします
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あなたにオススメの記事

ノー残業デーに何してる? 働く女性がいま「劇場」に足を運ぶべ...
今日は水曜日。NO残業デーの会社も多いのでは? 定時にあがって早く帰れるそんな日は、劇場に足を運んでみませんか? 演劇コ...

「劇場を立ち去るその時、ふと勇気がわいてくる」“お仕事ドラマ...
今日は水曜日。NO残業デーの会社も多いのでは? 定時にあがって早く帰れるそんな日は、劇場に足を運んでみませんか? 演劇コ...

「今日は思いっきり笑って寝たい」女性に贈る今週の1本【連載:...
今日は水曜日。NO残業デーの会社も多いのでは? 定時にあがって早く帰れるそんな日は、劇場に足を運んでみませんか? 演劇コ...

【俳優・濱田岳】「流されていこう、自分の意志で」比較しない、...
各界のプロフェッショナルたちの“仕事へのこだわり”を明らかにしていく連載【プロフェッショナルのTheory】。今回は、常...

あなたにオススメの企業

オススメ求人特集

単調な毎日を脱出!出会いが多い仕事

インセンティブ充実!プチリッチな生活を手に入れる

女性ならではのアイデアやセンスが活かせる仕事

グローバルな環境で働く!外資系企業&語学を活かせる仕事

仕事と家庭を両立できる仕事