vol. 371

2017.10.03

「不機嫌な現場で良い作品は生まれない」女優・広瀬アリスが大切にする“上機嫌”な心掛け

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Another Action

清純派の女子高生役から、歌舞伎町のキャバ嬢まで。変幻自在の魅力を見せる女優・広瀬アリスさん。今回、広瀬さんが映画『氷菓』(2017年11月公開)で演じたのは好奇心MAXのお嬢さま女子高生・千反田える。彼女の「私、気になります!」という一言が、物語を切り拓いていく――。

広瀬アリス
広瀬アリス(ひろせ・ありす)
「ミスセブンティーン2009」に選ばれ、『Seventeen』の専属モデルを務めた。2014年『銀の匙 Silver Spoon』、16年『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』、17年『新宿スワンII』のヒロインを演じた他、16年『全員、片想い』の1エピソード『サムシングブルー』、『L-エル-』では主役を務めるなど活躍。17年10月スタートのNHK連続小説『わろてんか』出演予定

仕事で妥協はしたくない! 疑問に思うことはすぐにその場で解決する

14歳で、雑誌『セブンティーン』の専属モデルとしてデビュー。今年で23歳を迎える広瀬さん。年齢はまだまだ若いが、キャリアは既に11年だ。

「今回、久しぶりに制服を着て、女子高生の役にチャレンジしました。実は、『氷菓』の撮影に入る直前まで『新宿スワンⅡ』でキャバ嬢の役を演じていたので、キャラクターの振れ幅が大きくて最初は戸惑いました(笑)」

広瀬さんが演じたえるは、とても個性の強いヒロインだ。原作の小説しかり、アニメしかり、観る人の中には既に完成された“える”がいくつも存在する。その上で、実写ならではの“える”はどうあるべきか、監督と何度も話し合いを重ねて決めていった。

広瀬アリス

「自分と役の共通点を探して、とことんキャラクターの個性を深掘りしました。台本には描かれていない部分まで、役の性格や暮らしぶりを想像したり、原作に何度も目を通してヒントを見つけては監督に相談したり。役のバックボーンまでよく理解できると、アドリブが必要なときもぱっと言葉が出てくるようになるんです。気になることをとことん追求していく性格は、私とえるの似ているところかもしれません」

まずは自分でできる限りの準備をする。その後は、気になることがあればすぐにその場で相談し、疑問を潰していくのが広瀬さんの仕事スタイルだ。チームで一つの作品をつくり上げる仕事の場では、メンバー同士の感覚のすり合わせで妥協すべきではないと考えている。

チームの士気を上げるのは“上機嫌な人”の存在

また、普段から仕事に取り組む上で意識するのは、「とにかく、明るくいること」と優しく微笑む広瀬さん。

「もともと現場が大好きだから自然と笑っていられる方なんですけど、明るく振舞うことってすごく大事だと思います。誰かの不機嫌はすぐに周囲の人に伝染して皆の士気を下げてしまう。逆に、一人でも上機嫌な人がいると、周りの空気も明るくなって『もっと皆で良いものつくりたいね』って空気ができてくる。そういう現場づくりの一端を担えたら」

芝居を始めたばかりのころは緊張やプレッシャーが大きく、チーム全体を笑顔で見渡す余裕は持てなかった。だが、キャリアを重ねるに連れて“チームの中心に立つ人”としての自覚が芽生え、一緒に働く人がパフォーマンスを出しやすい現場づくりまで意識できるようになった。

若くして頼りがい溢れる広瀬さん。同世代の女友達から、よく仕事の相談を持ち掛けられるそうだ。

広瀬アリス

「会社員をしている友達がほとんどですが、同じ世代の働く女性同士、共通する悩みはたくさんあります。例えば、『与えられたタスクに自分の実力が伴っていなくて、思うようにいかない』とか『自信がない』とか……。私も未だにそういうことだらけ。でも、理想とギャップの差を埋めるためには、今できることをやるしかないんですよね。『逃げ出しても何の解決にもならないから、自分らしくぶつかって失敗した方が絶対にいい』って自戒の念も込めて友人にはアドバイスしています(笑)。やらない後悔より、やって後悔する方が成長できると思うので」

そう言って、広瀬さんはまっすぐに前を見つめる。同世代の友人たちよりもかなり早く第一線で働き始めて、心が折れそうになることもあったはず。けれど、これまでに積み重ねてきた失敗と数々の経験を糧に、広瀬さんは前へと進んでいる。

「やっと本当のスタートが切れたような気がします」

着実に仕事の幅を広げている広瀬さんは、今年10月からNHK朝の連続テレビ小説にも初出演する。物語の舞台は明治後期の大阪。時代劇かつ関西弁という初めてづくしの仕事に挑む。「方言がうまくいかずに苦労していますが、自分の表現の幅を広げるチャンス」と広瀬さんはその大きな瞳を輝かせる。

広瀬アリス

「作品ごとにまとう空気をがらりと変えられる女優になるのが目標。だから今は、とにかくいろいろな役を経験して、どんどん引き出しを増やしていきたい。今までつくり上げてきた広瀬アリスのイメージを崩すような、悪役も演じてみたいですね。キャリアはもう11年目で周囲の友だちに比べたらずっと長いのですが、何だか、やっと本当のスタートが切れたような気もしています」

ある程度の経験を積んできたからこそ見えた、新しいスタートライン。今までの自分とこれからの自分に向き合って、必要なチャレンジに手を伸ばしていく。そこから生まれる“新しい広瀬アリス”が見られる日は、きっともうすぐだ。

広瀬アリス

取材・文/菅原さくら 撮影/洞澤佐智子(CROSSOVER)


映画『氷菓』 2017年11月3日(金・祝)に全国公開
監督・脚本:安里麻里
原作:米澤穂信(角川文庫)
主題歌:イトヲカシ「アイオライト」
出演:山﨑賢人 広瀬アリス 
小島藤子 岡山天音
天野菜月 眞島秀和 貫地谷しほり(特別出演)
本郷奏多/斉藤由貴
配給:KADOKAWA
http://hyouka-movie.jp/
©2017「氷菓」製作委員会

連載『Another Action Starter』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman.type.jp/wt/feature/category/anotheractionをクリック

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