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NOV/2014

後輩に頼ってはいけないと思っていた――「自分」という人間を知った30代で変化した価値観

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30代キャリアは自然体でいこう!
40'sウーマンが語る「My life story」

20代後半の女性たちがよく口にする、「30歳になっちゃう」という言葉。なぜ私たちはこんなにも30代になるのが怖いのだろう? これからの人生について、一人であれこれ悪い想像をしてしまうから? それなら、少し先の未来を歩く先輩たちが、何に悩み、何に喜びながら30代を過ごしてきたのかを知れば少しは不安がなくなるかも。すでに30代を乗り越えた“40’sウーマン”たちが語る等身大の言葉に耳を傾けてみよう。

エクスウェア株式会社 取締役 事業支援センター長 古家麻美さん(40歳)
エクスウェア株式会社
取締役 事業支援センター長
古家麻美さん(40歳)
短大の情報系学科を卒業後、大手保険会社系列のシステム会社にSEとして就職。2年間の勤務後、より幅広いプロジェクトを経験したいと考え、1997年にエクスウェアへ転職。SEとして公共系の大型システム開発に携わる傍ら、人事採用業務も兼任。2010年に人事総務部門の課長、2013年より取締役事業支援センター長に就任

「このプロジェクトを終えたら会社を辞めよう」
そう考えるほど追いつめられた

私がエクスウェアに入社したのは23歳の時。以来17年間、ずっとこの会社でキャリアを積んできました。最初はSEとして入社し、公共系の大型システム開発などに携わっていましたが、当時はまだ社員十数名の小さな会社だったので、2年ほど経つと人事採用の仕事も兼務するように。その後、会社が成長して社員数が増えると、私も次第に採用業務に力を入れるようになりました。そして4年前、36歳で人事総務部門の課長に就任したのを機にSEの仕事から離れ、現在は人事や経理などの事務部門を統括する仕事に専念しています。

ですから30代の半分以上は、SEと人事の“二足のわらじ”を履く生活でした。でも、二つの仕事を経験したからこそ、それぞれに学びや気付きを得て、今のキャリアを築けたのだと思っています。

SEの仕事で転機になったのは、30代になってすぐに経験したプロジェクトです。それまで当社は、社員がお客さま先へ常駐する形で仕事をしてきたのですが、この時初めて自社内で行う受託開発の案件を手掛けることになりました。

常駐案件ではお客さまの指示に従って仕事をしますが、受託開発では何をすべきか自発的に考え、こちらから提案しながら仕事を進めなくてはいけない。会社としても初めてのチャレンジですから試行錯誤することも多く、体力的にも精神的にもかなりハードで、私は体調を崩してしまいました。そして「このプロジェクトが終わったら会社を辞めよう」と考えるほど追いつめられてしまったのです。

ところが、そんな様子を見かねたのか、プロジェクトメンバーではない後輩の男性社員たちが、私たちの仕事を手伝ってくれるようになったのです。彼らも自分の仕事がありますから、昼間はSEとしてお客さま先で働き、夜は自社に戻ってきてこちらの仕事をこなしてくれました。

自分の仕事を手伝ってくれる後輩たちを見て
彼らとの間に作っていた壁が崩れた

エクスウェア株式会社 取締役 事業支援センター長 古家麻美さん(40歳)
その姿を見て、私はものすごく感激したんです。

それまで私は無意識のうちに、先輩が後輩に頼ってはいけないと考えていたのですが、この時初めて「私にはつらい時に助けてくれる仲間がいる」と実感し、誰かに頼ってもいいんだと素直に思えた。自分が女性であることを気にしていたのかもしれないと気付いたのもこの時でした。

それまでは後輩の男性たちに対して、「女性の先輩とは接しにくいだろうな」と考え、勝手に壁を作っていたんです。しかも私は完璧主義なところがあり、何でも一人でやらなくてはと考えて、周囲に弱みを見せまいと肩肘を張っていたところがありました。

でも、このプロジェクトを通して、仲間に人の温かさや助け合いの心を教えてもらったことで、「私は一人じゃない。仲間と協力して頑張ればいいんだ」と思えるようになった。あのプロジェクトは確かに大変でしたが、もし「過去にやった仕事で、もう一度やりたいのは?」と聞かれたら、迷わずこのプロジェクトを挙げます。

私の価値観を変え、大きく成長させてくれたのは、間違いなくあのプロジェクトだったからです。

一方で、人事採用の仕事も私を成長させてくれました。SEとして入社したので、人事の仕事を与えられたのは本当にたまたまですが、やってみたらこれが面白い。自分が採用や選考に関わった人たちが入社し、たくましく成長していく姿を見るのは大きなやりがいになりました。

私が管理職になる話を受けたのも、人事総務部門の責任者になってほしいという話だったから。私は人の上に立つより、誰かをサポートしたい人間なので、管理職になるつもりは全然なかったんです。でも、人事総務部門という社員をサポートする部署なら、私でも力を発揮できるかもしれない。そう思って引き受けることにしました。

どんな仕事もやってみないと分からないもの。思いがけない自分の一面を発見したり、新たなやりがいを見つけることもあるのですから、想定外の仕事にも前向きにチャレンジしてよかったと思っています。

こうしてSEと人事として仕事をする中で、「私は自分のことを何も分かっていなかったんだな」と気付いたことが、最大の学びだったのかもしれません。というのも、自分が割と単純な人間なのだと知ったのも、30代になってからだったので。

もともと私は、些細なことでも気にしてクヨクヨ悩むタイプで、「この先自分はどうなるんだろう」という不安を常に感じていました。何か解決策はないかと自己啓発本をあれこれ買って読んでみても、本によって書いてあることが違うから、また悩んじゃう(笑)。でもある時、好きな音楽を聴いたり、面白い映画を見た後は、さっきまでの悩みが消えていることに気付いたんです。

もちろん、何かあるとまたクヨクヨするんですが、ちょっと気分転換をすればすぐに復活できる。「私って割と単純なんだ」と分かったら、とても気持ちがラクになったんです。

連載『40’sウーマンが語る「My life story」』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman.type.jp/wt/feature/category/40swomanをクリック

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