vol. 351

2017.08.15

「次世代リーダーシップ」の本質を馬から学ぶ! 今、働く女性が馬に乗るべき理由

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乗馬 管理職研修

「日本には、女性管理職が少ない」とよく言われていますよね。国も企業も女性に管理職になってほしいとは言うけれど、実際のところ「管理職になりたい」と思っている女性は多くないかもしれません。

人材育成コンサルタントの鈴木あみ先生(エクゼクティブコーチ株式会社)によると、「『私には無理そう』という消極的な理由から管理職になりたがらない女性も多い」そう。しかし、女性たちが管理職になりたがらない背景には、昔ながらの“俺様タイプリーダー”をイメージして「私には無理」と考えている人も少なくないのだとか。

鈴木先生は「今は多様なタイプのリーダーが求められる時代。カリスマ的に皆を統率していくような俺様リーダーよりは、部下の多様な個性を尊重し、共感力を持ってチームを動かすリーダーが必要とされています」と語ります。また、そういった「次世代型のリーダーシップは女性にこそ向いている」と断言する鈴木さん。

「一緒に学んでみませんか?」と編集Kを連れて行ってくれたのは……なんと乗馬クラブクレイン東京! 実は、次世代型のリーダーシップを学ぶのに最適なのが、“馬と触れ合うこと”なのだそう。馬と人……、全く違うことのように思えるけれど、一体どういうこと……!?

半信半疑な編集Kを笑顔で迎えてくれたのは、乗馬クラブクレイン東京の元持真麻さん。そして、右が鈴木先生です。

乗馬 管理職研修
写真左:株式会社乗馬クラブクレイン
元持真麻さん

クレイン茨城に駐在。本社営業職として乗馬に関する宣伝や普及活動を勤める傍ら、クラブ会員向けの乗馬レッスンなども担当

写真右:エグゼクティブコーチ株式会社
代表取締役社長 人材育成コンサルタント  鈴木あみさん

大学卒業後、東証一部総合通販会社などで社長秘書や総務人事採用業務を担当。日本IBMビジネスコンサルティングサービス(現日本IBM)に入社し、人材開発支援や研修講師業務に従事。その後研修会社、alue株式会社を経て、2013年に独立。エグゼクティブコーチ株式会社を同年12月に立ち上げ、人材育成コンサルティングを提供。これまでに企業数百社、3万人以上の人への研修を実施。日本IBM馬術部指導者。全日本社会人馬術選手権(障害)3位の実績を持つ

「馬×人材育成」プログラムを監修する鈴木先生は、『馬から学ぶ人を動かすリーダーシップ研修』を2017年7月から企業向けに提供を開始。本研修に必要な素晴らしい馬と環境を提供してくれるのは、日本最大の乗馬クラブクレイン(全国34カ所のクレインで本研修の提供が可能)。企業研修の新たな切り口として注目が高まりつつあります。

一方で、乗馬でリーダーシップ?、管理職研修……? と頭に「?」が浮かんだ人もやはり多いはず。一体どういうことなのか、編集Kが実際に体験させてもらい調査してきました!

馬への接し方から、部下や後輩への接し方が見えてくる!

まずは、馬と接するにあたってのレクチャーからスタート。馬を動かすための基本的なスタンスやスキルを事前に学びます。続けて、馬の手入れを体験。騎乗する馬の性格や特徴を理解し、自分がどんな人間なのかを伝えます。一緒に「仕事」をする前に、自己紹介し合うような感覚ですね。

乗馬 管理職研修

今回、リーダーシップ研修体験に協力してくれたのは、こちらのジェラスガイくん(♂)。元競走馬で、「なかなかの成績を持っているのでネットで検索してみて!」と元持さん。

いざ、ジェラスガイと一緒に馬場へ。移動の際も、自分で引き馬をしていきます。ここで気を付けなければいけないのが、あくまで自分が向かう方向を人が決め、馬を誘導していくということ。簡単に聞こえますよね? でも、これが難しいのです!

「馬が好きな方向にスタスタ歩いていってしまったり、勝手に立ち止まったりしてしまう場合は、リーダーであるとまだ馬に認めてもらっていない証拠」と鈴木先生に教えてもらった途端、スタスタ前を歩かれてしまったので、さっそくジェラスガイになめられていることを痛感……!

乗馬 管理職研修

鈴木先生:「自分がリーダーだってことを相手にちゃんと分からせてあげて」
編集K:「はい……!」

なめられたままな気がしますが、さっそく騎乗にチャレンジします。

乗馬 管理職研修

二人の先生に見守られ、姿勢をチェック。元持先生から馬に正しい合図を送るための方法を教えてもらいます。

ゆっくりと歩かせる「常歩」から、「速歩」、「駈歩」へ。どんなスピードで馬を動かすか、いつストップさせるか自分で決め、手綱や脚の使い方、声などを使って指示を出していきます。

しかしながら、慣れない馬の上で、「正しい合図」を出すのは一苦労。思ったように合図が出せず、自分の意図と違う動きを馬がしてしまいます。

馬の方も「え? 何してほしいの?」と困惑気味。やる気はあるけれど、ちょっと空回りなご様子……。
本当にごめんなさい。

乗馬 管理職研修

鈴木先生:「はっきり指示を出してくれないと、『どうしたらいいの?』って困っちゃうのは馬も部下も同じ。相手にどういう動きをしてほしいのか、遠慮せずに伝えないとお互いのストレスになってしまいます」

編集K:「確かに……!」

自分では指示を出しているつもりでも、それが相手に伝わっていない……。これって仕事の中でもあるあるではないでしょうか? きっと自分の上司に「はっきり方向性示してよ!」とイライラしたことのある人も多いはず(そう、この私も……。)。

乗馬 管理職研修


鈴木先生:「馬が間違った行動をした時は、ちゃんとそれも伝えてくださいね」

編集K:「え、でも何だかかわいそうで……。頑張ってくれてるのに、申し訳なくなっちゃいます」

鈴木先生:「女性で性格の優しい人は、『指摘』がちゃんとできないっていうのもよくありますよ。でも、それもお互いのためになりません」

編集K:「時には厳しさも大事ってことですね」

鈴木先生:「あと、一生懸命になっている時、Kさん表情がこわばっちゃってるなあ。普段の仕事中も、表情硬くなってませんか?」

編集K:「うわ~、思い当たるところあります……!」

鈴木先生:「気軽に話しかけられない雰囲気が出ちゃうと、部下や後輩が必要な報告や相談までしにくくなっちゃいますからね。リーダーはどんな時も、部下や後輩から見られているものだと心得て。ちなみに、馬も乗る人の気合いだったり、気分の変化を敏感に感じ取っているんですよ」

乗馬 管理職研修

というわけで、笑顔を意識。いつもニコニコというのは難しくても、周囲の人に与える印象には気をつけたいものです。自信を持って指示が出せるようになると、ジェラスガイの動きもキビキビしてきました。

続いて、障害物を使った引き馬レッスンへ。

乗馬 管理職研修

先ほど教わった通り、自分がリードできるように馬の一歩先を歩いてみます。

騎乗体験も終えて信頼が深まったのか、いい感じに後ろをついて来てくれるジェラスガイ。

「楽勝じゃない?」と高を括っていたら、やや高めのバーを前に「え、これはいやだよ」といった具合に立ち止まってしまいます。

乗馬 管理職研修

ジェラスガイ:「(い や で す)」ぐいっ……

編集K:「力強い嫌がり方(笑)」

ぐっと手綱を引いてみるものの、相手は500kg近くあります。全く微動だにしないジェラスガイさま……。

さてどうしたものか。途方にくれる編集Kに、鈴木先生から助け舟が。

鈴木先生:「そういうときは、一緒に戻ってあげて。もう一度やり直してみましょう」

なるほど。「こわい」「できない」と言っている馬を無理やり前に引きずり出すのも違う。かといって、無視して自分だけ先に行ってしまうのも駄目。相手のペースに合わせたリードが大切だといいます。

鈴木先生:「これは、部下や後輩が仕事で躓いた時にも同じことが言えるんですよ。何で今、躓いているんだろう、何がこわいんだろう、相手の気持ちを考えながら一緒に問題に立ち向かってあげましょう」

乗馬 管理職研修

編集K:「もう1回、一番低いところからやってみよう」

ジェラスガイ:「……」

鈴木先生:「頑張って!」

馬が失敗しても、リードする人がおろおろしたり、焦ったりしてはダメ。リーダーが余裕を持ってハードルを乗り越えている姿を先に見せると「僕にもできそう」と馬も安心して着いてきてくれます。

鈴木先生:「これもまさに仕事にも言えること。何か問題があったときに、上司が取り乱したり、おろおろしてまともな指示が出せない姿を見てしまったら、部下は一気に信頼を無くしますよね? 馬はよく人間を観察していますから、“不安な気持ち”が伝わると、怯えてしまいます。それは人間相手でも一緒。リーダーたるもの、何があっても堂々と落ち着いた対応を!」

乗馬 管理職研修

さっきは怖がっていたハードルを余裕で越えられるようになるジェラスガイ。指示通りにできたことは思いっきり褒めてあげることが大切なんだそう。

鈴木先生:「意外と『褒める』ことを忘れちゃう人って多いんですよ。でも、褒められたら次も頑張ろうっていう気になるのは馬も人も一緒。自分のためにやってくれたこと、難しいことにチャレンジしてできたことに対しては、これでもかってくらい褒めてあげてくださいね」

編集K:「もっとも過ぎますね……。ジェラスガイありがとう(涙)」

乗馬 管理職研修

というわけで、引き馬レッスンも終わり。頑張ってくれたジェラスガイへの感謝を込めて、手入れと馬房掃除を行います。

“いいリーダー”になるための第一歩は自己理解を深めること
馬と触れ合ったら自分の強みと弱みが見えた

最後は、体験を通じて得た学びをまとめて発表。今回は編集K1名で体験させていただきましたが、グループで参加した場合は皆で「明日から心掛けること・行動すべきだと思ったこと」を付箋紙に書き出し、共有します。

乗馬 管理職研修

過去の受講生からのコメントをみてみると、「仕事を楽しむ姿を見せる」、「明確な指示をしっかり出す」、「感謝の言葉を伝える」、「意思を強く持つ」、「何事にも動じない」、などなど、リーダーとして必要な素質がたくさん書き出されていました!

「馬と人では全然わけが違うでしょ~~」と最初は半信半疑で臨んだこの研修。 思っていたよりもはるかに、普段の仕事と通じる部分がたくさんありました。

何より大きかったのは、「自己理解」が深まったこと。自分はいつもどんな風に仕事をしているのか。後輩や部下にどうやって接しているのか。そういったことを客観的に捉える機会になるとともに、リーダーとしての自分の強みや弱みを把握するのに非常に有効だと感じられました!

リーダーとしての自分のマインドや、行動のクセがどんなものなのか。そしてそれがどう相手に伝わっているのか、成果に結びついているのか、まざまざと浮き彫りになるこの研修。

今後は、企業だけでなく一般の方向けにも本研修の提供を実施していくそうなので、今まさに管理職としてチームビルディングに課題を抱えている人にも、これから「管理職になれるのかなあ」と不安に思っている人にも、是非試してもらいたいと思います!

>>研修の詳細はコチラをチェック

取材・文/栗原千明(編集部) 撮影/赤松洋太 取材協力/乗馬クラブクレイン東京 エグゼクティブコーチ株式会社

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