vol. 335

2017.07.11

「ダサい自分が大嫌い!」宇宙開発から見た目づくりの世界にキャリアチェンジした女性が教える“仕事の成果が上がる”自己プロデュース術

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人の見た目が「仕事」に与える影響は大きい。どんなに雄弁にセールストークができる営業職でも、その人の見た目がだらしなかったり、違和感を抱かせるようなところがあれば、「信頼できそうな人だ」とは思われないだろう。しかし、見た目を変えるという行為は、誰にとっても難しいもの。体型やファッション、髪型やメイク、香りや立ち居振る舞い……女性の「見た目」はさまざまな要素によってカタチづくられている。

「いつも人から暗いと言われる」、「怖そうというイメージを持たれてしまう」、「頼りない人に見えると言われてしまう」など、人によって「見た目」にまつわる悩みもさまざまだ。

原宿にある『カラーズラウンジ』では、こうした見た目の悩みを抱える人たちのトータルプロデュースを行っている。特徴は、TEAM COLORS(チームカラーズ)と呼ばれるファッションやヘアメイク業界の第一線で活躍するプロのアーティスト集団から、「自分らしさ」を重視したセルフプロデュース術を学べるところだ。

自身もかつては「見た目」に悩みを抱えていたと語る『カラーズラウンジ』を運営する株式会社アウェイクゲート代表取締役の岡村彩乃さんに、サービス立ち上げの経緯や、見た目が仕事に与える影響、「自分らしい」スタイルの見つけ方について話を伺った。

カラーズラウンジ
株式会社アウェイクゲート 代表取締役
岡村彩乃さん(28)
2007年に筑波大学に入学。11年、筑波大学大学院に進学し、宇宙開発の研究を行う。12年に大学院を中退し、上京。フリーランスとして事務系業務を複数の会社から請負う。13年に、『カラーズラウンジ』を立ち上げ、現職に至る。私生活では2歳の子どもを育てるシングルマザー

人と同じは絶対イヤ!『13歳のハローワーク』に載っていない、誰もやっていない仕事がしたい

大学では宇宙開発の研究室に所属していた岡村さん。理系の世界とは無関係に思える“見た目づくり”の世界にどのようにして辿り着いたのだろうか。

「学生時代の私は全くファッションに興味が無くて、毎日TシャツにGパン。おしゃれしても見せる相手がいない環境だったので、見た目は適当にして、ひたすら研究に没頭していました。昔の写真を見ると恥ずかしくなります(笑)」

そう照れくさそうに語る岡村さん。大学院に進学し、「本当に自分がやりたい」ことは何かを問い直した。

カラーズラウンジ

「もともと宇宙関係の道に進んだのは、『誰もやってないビジネスがやりたい』と思ったことがきっかけ。子どもの頃から『13歳のハローワークに載ってない仕事がしたい』って家族に豪語していました。だから、宇宙そのものに何か強いこだわりがあったわけではなくて。人類にとって未開の分野に興味を持っただけ。でも、宇宙開発の分野は研究がメインなので、ビジネスとして発展させるのは難しいと途中で行き詰ってしまって……。それならば、これまでの研究分野にはこだわらず、一度違う世界を見てみようと思って大学院を中退したんです」

「誰もやっていないビジネスがやりたい」という気持ちを胸に、岡村さんは知人を頼りに東京へとやってきた。就職活動をしてきたわけではなかったため、最初はフリーランスとして複数の会社から事務仕事を請け負うカタチで働き、何とか生計を立てていたという。その時に、自分の見た目が人に与える影響について初めて深く考えた。

「田舎から出てきたばかりの頃は特に、東京ですごく浮いてるんじゃないかと感じました。仕事を得るためにいろいろな会社に営業に行かなければいけないけれど、何を着ていけばいいのかが分からない。新しい服が必要だけど、まさに『服を買いに行く服がない』状態だったんです」

見た目へのコンプレックスを抱え、自分への自信を失いつつあった時、東京でデザイナーをしていた知人の誘いで出掛けたイベントで、アウェイクゲートの会長と出会うことになる。そこでTEAM COLORSの存在を聞き、『カラーズラウンジ』の設立へと繋がっていく。

「自分に似合うものが分からない」、「人に良い印象を与えるスタイリングができない」そういった悩みを抱える女性は自分だけではないという確信があった。さらに、プロのアーティスト集団から、ファッション、メイク、ボディートレーニングなどのトータルコーディネートを一カ所で学べるサービスは未だかつてない。「誰もやっていないことをやりたい」、一貫して大事にしてきた仕事選びの軸に一致するビジネスの始動に、岡村さんの胸は高鳴った。

「営業目標130%達成」、「店舗目標の880%達成」
見た目の変化で仕事の成果が激変!

岡村さんが『カラーズラウンジ』のサービスを通じて叶えたいのは、女性たち一人一人が「自分らしいスタイル」を発見し、それによってライフスタイルを向上させること。流行りの格好をすればいいというわけではなく、「自分に似合うスタイル」を自分自身でつくれるようになるということが重要だ。このコンセプトが20代の働く女性たちを中心に刺さり、サービス開始から3年で既に生徒数は600人を超えた。

「あなたにこの色は似合わない」
「あなたの身長で、この服の形は変」
「あなたの顔の形に、今の髪型は合わない」

各分野のプロフェッショナルからの助言は非常にストレートなものだ。しかし、そこに遠慮がなく、「本当に似合うスタイル」を提案してもらえるからこそ価値がある。こうした厳しくも愛のある助言を受けて、女性たちは見る見るうちに変わっていくという。その変化は、見た目に限った話ではない。

カラーズラウンジ

「以前カラーズラウンジに通っていた営業職の女性は、『売り上げが上がらない』ことで悩んでいたのですが、プロデュースを受けた後は『目標を130%達成できた』そうです。最初は地味な服装で正直なところ人の印象にあまり残らないタイプだったのですが、今はカラフルな服も楽しんで、プライベートも充実しているとか。表情までかなり明るくなりました。また、ある販売職の女性からは『店舗目標の880%を達成できた』という報告も。驚異的ですよね(笑)。印象がビジネスに与える影響がいかに大きいものかを実感できます。

私もかつては『無難だから』という理由で、モノトーンばっかり着ていたんですよ。すると、性格まで何だか暗くなって。人からも『なんだか怖そうな人』、『冷たく見える』と言われていました。そのせいで失っていたビジネスチャンスも少なくないかもしれない。正直なところ、私自身はメイクやファッションに興味は無かったけれど、自分の興味の有無に関係なく、それで相手に与えてしまう影響ってあるんですよね」

見た目を変えることは、性格にも影響すると岡村さん。これは、自身の体験談でもある。

「自分に似合う色やメイク、髪型を学びながら、いろいろなスタイリングを試していくうちに、『あれ? 今日何だか可愛いね』と人から褒めてもらえるようになったりして、自分のルックスにちょっと自信が持てるようになった。すると、人と話すこともより一層楽しくなって、『明日は何を着よう』、『次はどんなメイクを試そう』と、そんなことを考えるのがすごくワクワクするようになりました。生活の中に楽しみが増えると、そういう気持ちが表情に出るですよね」

自分らしいスタイルは「実験」と「検証」を繰り返す作業の中から見つかる

流行は目まぐるしく変わる。それに加えて、世の中にはさまざまなスタイルが溢れている。その中から、「自分らしさ」を選び取るにはどうすればいいのだろうか。

岡村さんは、「試すこと」と「周囲の反応をよく観察すること」の2つをアドバイスする。

カラーズラウンジ
「もし自分の見た目に悩むことがあるなら、まずはいつもと違うファッション、メイク、ヘアスタイルをいろいろと試してみてください。普段着ない色や形の服をあえて選んでみること。雑誌を読んだりして可愛いと思うメイクやヘアスタイルを真似してみること。その上で、人にその姿を見せてどう反応されるのかを観察すること。結果的に似合わなくてもいいんです。自分に似合うスタイルは、失敗を重ねた上に見つかるものですから」

自分らしいスタイルの発見は、まさに「実験」と「検証」を繰り返す作業の中から生まれるのだという。

「いつもと違うものを選ぶのが難しければ、思い切って誰かに委ねてしまうのもアリ。友達と一緒に買い物に行って、『私に似合う服を選んで』と言ってみるのもいいかもしれません。その場にいる店員さんにお願いしてもいいし、今はスタイリングのプロが一緒に買い物に行ってくれるサービスもありますから、そういうものを使ってみてもいいと思います。使えない服を山ほど買ってしまうより、一度プロを雇ってしまう方が、長い目で見て低コストということもありますよ」

トレンドを取り入れるのが苦手な女性も多いかもしれない。だが、「流行はそこまで気にしなくて良い」と岡村さんは断言する。

「大事なのは、自分に似合うスタイルをキープすること。ぶれない軸を見つけることの方が大事です」

自分に似合うスタイルを知っているということは、「自己理解ができている人」という印象を相手に与える。それは、仕事の上でも強みとなる。

個性が重視される時代だ。さまざまな仕事が機械化されていく中で、「この人とだから一緒に働きたい」と思わせることは、職種によらず、働く女性たちにとってますます必要不可欠な要素となっていく。「相手に与えたいイメージ」を意識したスタイリングができること、自信を持っていられる自分でいるための自己プロデュース能力を身につけること。一長一短では習得できないスキルだけに、一度プロの力を借りて学んでみるのも良さそうだ。思いがけない自己発見をする機会にもなるだろう。

取材・文/栗原千明(編集部) 撮影/赤松洋太

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