vol. 194

2016.11.28

「憧れていた仕事だけど、実際やってみたらイメージと全然違った」転職のために自己投資し過ぎ!? 大手メーカー秘書職女子のお財布事情

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高山一恵さん
職種別にチェック!
隣のアノ子のお財布事情

どんなに仲の良い友達でも、「年収どのくらいあるの?」「貯金いくら持ってるの?」なんて、聞きにくいもの。周囲の人のお財布事情が分からないだけに、今の自分のお金のやりくりが正しいのかどうか、判断できないものですよね。そこでこの連載では、ファイナンシャルプランナー高山一恵さんに、これまでにあった相談事例を元に、働く女性たちのお財布事情を職種別に解説してもらいます。

ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者・1級FP技能士)
マネーマネジメントコーチ、DCプランナー
高山 一恵(たかやま・かずえ)
1974年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画し、10年間取締役を務め、退任。その後、2015年に株式会社Money&Youの取締役へ就任。女性FPと女性をつなぐマッチングサイト「FP Cafe」の事業に注力。また、全国で講演活動・執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく、親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。著書に『35歳までにはぜったい知っておきたい お金のきほん』(アスペクト)など多数

~File.11~
大手メーカー秘書女子のお財布事情

最近、マネー相談にやってきたAさん(27)。職種は大手メーカーの秘書職で、年収は480万円。

気配り上手で笑顔が素敵なAさんは、もともと秘書の仕事に憧れていたそうですが、実際仕事を始めてみると、「やることがなく暇」だと言います。というのも、Aさんの上司は「何でも自分でやる」タイプの人で、秘書に仕事をあまり託さないのだそうです。

秘書

「やる仕事がない」だけにプライベートタイムは充実しており、ヨガにフラワーアレンジメント、料理教室、英会話スクールと、自分磨きのための習い事三昧! 趣味は旅行で、国内、海外合わせて年に3回~4回は行くため、ちゃんと稼ぎはあるのに貯蓄はほとんどできていないという自覚があるとのこと。

さらに、「仕事は楽だけど、このままでは何のスキルも身につかないまま職を失いかねない」と心配しているAさん。転職した方がいいのか、家計管理をどうすればいいのか悩み、相談にやってきました。

月収の半分が習い事に消えていく!
ライフプラン全体を俯瞰した自己投資を意識して

「お給料は高いけれど仕事が暇」だなんて、皆さんからは「贅沢な悩み」と言われてしまいそうですね(笑)。実際、周囲の知人からは「暇なのにお給料が良いんだから、そこにしがみついていればいいのに」といわれるそうです。

でも、真面目で向上心の高いAさんにとっては、何となくだらだら過ごしている日中の時間が苦痛で仕方ないのです。「いつか転職する時に役立つかもしれない」という思いから、自己けんさんのための習い事に手取り月収のおよそ半分をつぎ込んでいます

20代のうちに、仕事面でスキルアップするために自己投資することは非常に良いこと。ただ、貯金をほとんどしないまま、月収の半分を習い事につぎ込むのは少々リスキーです。

そこで、ライフプラン全体を俯瞰して、今のお金の使い方で大丈夫か、改めて見直す必要があるとアドバイスしました。

「3~5年以内に使い道が決まっているお金」、「10年以上先まで使わないお金」
お金を2種類に分けて管理して、効率よく貯金を増やそう

ひとまず、お金を管理するときには、家賃や食費、公共料金など、日常の生活費、結婚・出産、留学、マンション購入など、「3~5年以内に使い道が決まっているお金」と、老後資金など10年以上先の「当面使わないお金」に分けて考えるようにしましょう。そして、それぞれの使い道に合わせて、預け先を変えるなど工夫をすれば、効率的にお金を貯められるようになります。

例えば、日常の生活費は、すぐ出し入れできた方がいいから「普通預金」。3年後くらいに社会人留学をするために必要なお金は、今すぐ使うわけではないので「定期預金」や「個人向け国債」。老後はまだまだ先だけど、将来年金もらえないと嫌だから多少リスクをとって「投資信託」で……という具合です。

目的別にお金を分け、預け先を分散させることで、収入をどの項目にどう配分すればよいのかが明確になり、一つの項目に偏って支出するということがなくなります

Aさんの場合は漠然と転職を考えているようですが、まずは「いつ、どのような転職をしたいのか」を明確にすることが大切。それによって、習い事をするにしても、何を優先するべきか、取捨選択ができるようになります。

社会人5年目で貯蓄50万円はアウト!? 最低でも生活費3カ月分は貯めておこう

仕事に対してとても前向きなAさんですが、社会人5年目、自宅暮らしにも関わらず貯蓄50万円は少ないです! 自宅暮らしなので危機意識が薄くなりがちなのかもしれませんが、仮に転職活動するとしても、すぐに転職できるとは限りません。自分自身や家族が事故に遭ったり、病気になる可能性もありますし、あらゆるリスクを考慮しておく必要があります。

ちなみに、退職してから転職活動をする場合には、一定の条件で雇用保険に加入していると失業給付金が支給されることをご存知でしょうか? ただし、自分から退職を言い出した場合には、自己都合とされ、失業給付が支給されるのは失業給付の手続きをしてから約3カ月後です。1日あたりの支給金額は(基本手当日額)は、離職前6カ月の賃金の合計を180で割った「賃金日額」をもとに計算されます。所定給付日数も年齢や離職理由によって異なりますが、自己都合の場合、基本的に給付日数は90日間です。

そう思うと、生活費の3カ月分(26万円×3カ月=78万円)程度は貯蓄したいところ。余裕を持って6カ月分(156万円)あるとなお良いです!

失敗してもまた立ち上がればいい! 安心して転職活動ができる貯蓄と、お金の知識を持っておこう

こうして、退職後に必要となるお金について具体的に考えることによって、転職活動のイメージもより具体的になっていきますね。

あまり知られていませんが、会社を退職して次の仕事を探す際に、失業給付の他に、「再就職手当」というものもあります。これは、失業給付をもらっている間に就職が決まるともらえる手当金です。失業者の就職を促進する目的の制度で、早く再就職を決めるほど多くもらえます。再就職する日までの前日までの失業給付の所定給付日数が総給付日数の3分の2以上あれば、残支給日数×基本手当日額×60%、3分の1以上あれば同50%の金額を再就職手当として受け取れます。

失業給付や再就職手当などについては、ハローワークのHPに詳しく記載されているので、チェックしてみてください。
>>https://www.hellowork.go.jp/

Aさんのように「憧れの職業に就いたけれど、イメージとかけ離れていた」というケースは少なくありませんよね。そんな時に、安心して転職活動ができる「貯蓄」と「活用できる制度」についての知識があれば、余裕を持って再チャレンジすることができます。

叶えたいと思う夢も、漫然と頭の中で思い描いているだけでは実現しません。夢に「期限」を付け、行動を起こすことが大切ですね!

秘書

次回は<教師>女子のお財布事情です。
お楽しみに!

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『FP Cafe』

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連載『隣のあの子のお財布事情』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman.type.jp/wt/feature/category/saifuをクリック

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